ハイブリッドコンサルタント

2014年8月17日日曜日

【勉強法】診断士二次試験のためにやってきたこと

一次試験が終わって一週間。今週末から二次対策を始める方も多いのではないかと思います。

初めて二次を受験される方の中には、
「なにをどうやっていいかわからない」
という人もいるのではないかと思います。

「二次試験の勉強はどんな風にしましたか?」
と聞かれることが増えてきました。
自慢できるようなことは何もしていないし、正直に言えば、僕の真似をしたら落ちる可能性が大ですよ、と言いたいところではあるのですが、、、
まあ、少しでも参考になり励ましにもなれば、ということでできる限り正直に書いてみようと思います。

僕が実質的に2次の勉強を始めたのは9月に入ってから。正式に1次試験通過の案内が届いてからです。

自己採点で受かってはいるだろうと思っていました.。が、なんとなくやる気が出ない。燃え尽き症候群のようになっていて、体調も悪くて、次に進んでいこうという意欲がわいてこなかったのです。

TACの演習は受けていましたが、まるで手ごたえがない。点数も全く取れない。20点台を連発していたと思います。当時
「二次の勉強ってクラウドだよね」
なんて会話をしていましたが、
「11週間で突破できるわけないよな」
「来年、1次からやらなくていいのは助かるな」
くらいの雰囲気でした。

それでも実物の一次の合格通知を目にして、やれることはやろう、と気分を入れなおしました。

最初に決めたこと、というか、結局、最後まで心がけ続けたことは一点しかありません。
「すべての解答は、与件文の中に根拠を求める」
俗っぽく言えば
「小論文ではなく現代文を解くような姿勢で臨む」
この一点だけです。

過去の分析については必ず与件文の中に根拠があるはずです。そして将来のことについても、与件文から論理的に、合理的に推測できる答えがあるはずだ、と考えました。ジグソーパズルのピースを埋めるように回答を作ろうと心がけました。

そのために、浪人時代に使った現代文参考書を引っ張り出して、ペラペラと読みました。本当は問題まで解いて感覚を取り戻したかったのですが、さすがにそんな時間はなかったので。(言語論だの文芸論だのを読んでる時間がもったいなかった)

毎日、事例Ⅰ~Ⅲの過去問を1年分づつやる、という計画でした。でも、飲み会があったり(苦笑)仕事も一次前に手を抜いたつけはまわってきていたし、ということで予定通りには進みませんでした。

そして忘れもしない、9月22日。TACの最終講義の日を迎えます。その最後で、恩師である遠藤先生がこういわれました。

「二次に進む人は是非考えて欲しい。合格したあなたたちの陰で涙した人がどれだけいるのか。その人の分まで全てを背負って試験会場へ行くべきだ。そう考えれば残り1か月でやることも変わるはずだ」

そうだよな、って強く思いました。
教室講座に通っていてよかった、
なんだかんだ一緒に勉強したり酒飲んだりした仲間がいてよかった、
と思ったのです。

次の日、熊野本宮大社に行く用事があって、まあ、予定通り行ったわけですが(苦笑)そこで熊野本宮の本殿でコミットしてきました。
「最後まで手を抜かず魂を込めて答案を仕上げてくる」

熊野から戻ってからは、ほぼ毎日、当初立てた計画通りのペースで勉強ができました。朝80分で1題解答を作り、帰ってきて120分、振り返りをする。これを前日まで続けました。

感触がつかめたのは本番2週間前の直前オプション講座。初めて自分なりに納得のいく答えが書けたし、点数もまあまあというところまできました。
「ひょっとするとひょっとできるかも」
と思いました。

そして前日。再び遠藤先生から心強いメッセージが届き、テンションあげて当日を迎えます。

当日の朝、確認したことは
「すべての根拠を与件文に求める。自分の意見を書かない」
ということだけ。
そして、自然体ではやらない。魂込めて答案を書きあげてくる。それだけ考えて本番に臨みました。

そして、結果、合格ということになりました。

ということなのですが、もし参考になればいいな、とは思っています。思っていますが、真似はしないでほしい。

よく読むとわかりますが、僕は事例Ⅳ(財務・会計)の対策を何もしていません(苦笑)それで受かるというのは、ラッキーすぎるほどのラッキー。とても運が良かったと思っています。難しすぎて差がつかなかった、というのが実情のようです。

ただ、逆に言い方をすれば、事例Ⅳに固執するのはやめた方がいいです。他の事例に比べて一次との関連性が強く、何をすればいいかわかりやす部分があります。そのため、ついつち事例Ⅳ対策に集中してしまう方がいるのですが、過度にならないように気をつけたほうがいいです。ここ数年、事例Ⅳの難易度ではそれほど差がつくとは思えません。

特別に財務会計が得意で、どんな難問がきても大丈夫、という人を除けば、基本的なことだけは押さえておいて、あとは他の事例に注力するのも一つの手だと思います。

その上で、最後まであきらめないこと。
あきらめるのは試験が終わってから、いや、不合格通知が届いたからでも十分間に合うのですから。


一番参考にしたテキストは、結局これでした。 予備校の模範解答も参考にしましたが、80分で書ける内容、と考えると、レベルが高すぎます。
現実に合格した人がどのレベルの答案を書いていたのか、自分との差を確認する意味でも、この本は参考にしたほうがいいと思います。

2014年版中小企業診断士2次試験 ふぞろいな合格答案エピソード7



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2014年8月4日月曜日

【雑記】マイクロ投資の可能性~『プロジェクトを買う。「購買で応援する」の先にある「投資で応援する」』に参加して考えたこと

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先日、『Motherhouse College』に参加し、ミュージックセキュリティーズ(株)の猪尾取締役のお話しをうかがってきました。
ということはこちらのブログ⇒『THE ONE NIGHT STAND-【セミナー】プロジェクトを買う。「購買で応援する」の先にある「投資で応援する」』に書いてあります。

ですから、今日書きたいことは。ミュージックセキュリティーズが行っているファンド、広く言えばマイクロ投資ファンドについてです。
(ミュージックセキュリティーズHP⇒ http://www.musicsecurities.com  )

いま日本で創業や新規事業立ち上げで資金調達をしようとすると、「補助金」か「金融機関からの融資」ということになります。ただこの間をつなぐ資金供給元がとても少ない。補助金は各種あります。ただそれは事業を完全に軌道に乗せるまでには十分なお金ではありません。一方、金融機関は、ある程度事業が軌道に乗らないことには貸し出したくても貸し出せないことが多いはずです。

この隙間を埋めるものとして、創業してから軌道に乗るまでの間の資金調達先として、こうしたマイクロ投資ファンドを活用していくことを考える必要があるのではないかと強く思いました。

実際、地方自治体や金融機関からミュージックセキュリティーズへ紹介されてくる案件が多くあるそうです。

中小企業の資金調達を考える上で補助金は欠かせないと思います。そうではあるのですがそれだけに頼るわけにもいきません。そもそも日本の財政事情を考えれば、政権の意向次第で補助金が大幅に削減される可能性もあるわけです。選択肢を増やす意味でも、診断士として、マイクロ投資ファンドは視野に入れておくべきことだと思います。

さらに言うと、ファンド側が、「事業計画書」が書ける人を求めているということもあります。投資を実行するために事業計画書は欠かせません。しかし、ご存じのとおりですが、中小企業のオーナー自らそれが書ける人は少ない。現状、ファンド側でそこまで応援をしているそうですが、もし、診断士が助言しながら計画書を作成することができるなら、投資先として選ばれる可能性は高くなると思います。(もちろん、ファンドの理念に合うということが大前提ではありますが)

いまのところ、感覚的にそう思ったという域を出ないのですが、マイクロ投資・クラウドファンディングについて少し突っ込んで調べてみようと思います。もともと、ミュージックセキュリティーズの会員でありますし、こうしたことには興味がありました。

診断士が力を発揮できる場がここにもあるかもしれない、と思ったのでした。