ハイブリッドコンサルタント

2014年5月16日金曜日

【勉強会】「ボイストレーニング講座」を受講してきました

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5月11日、ボイストレーニングの講座を受講してきました。

講師はさまざまお世話になっている倉島麻帆さん。
今回は、ボイストレーニングのみならず、「パブリックスピーキングの必須スキル」や「好感度アップのための笑顔のつくり方」もあわせて学んできました。





僕は倉島さんのセミナーに参加したことがあります。単発のものばかりですが3回は受講しています。ですから、ボイストレーニングの部分では「知らない」ということはありませんでした。

しかし「知っている」と「出来る」の間には大きくて深い溝があります(苦笑)最後の受講したのが3年以上前、診断士試験の勉強を再開する前のことです。時間があいてしまったこともあって、いろいろなトレーニングをすっかりサボってしまっているな、と痛感しました。

こういうことは、いくら知っていても練習をさぼるとすぐにできなくなります。実際、講座の間にいくつかトレーニングをしたのですが、出来なくなっているものがほとんどでした。

特に「腹式呼吸」についてはできているつもりだったので、ちょっとショック。また滑舌についても、もう少しできているかと思ったのですが、全然でした。
早急にトレーニングを再開しないと、と思った次第です。

笑顔のつくり方も以前、教わっていたことです。これは他よりはできていた思いますが、それでも顔の筋肉が痛くなったりと、普段、意識していないことが多いのだと思いました。笑顔は顔の筋肉を動かすことですから、普段から筋肉を動かしておかないと、いざ笑顔になろうと思ってもこわばってしまうことになります。口角をアップさせるトレーニングはすぐにできることなので、これから毎日欠かさずやります。

パブリックスピーキングのスキルでは、特に「視覚的要素」について気付く点がありました。

僕はもともと姿勢が悪いので、人前で話すときはそれなりに意識をしているつもりでしたが、全然足りていない(苦笑)指の先まで神経を使わないといけないということも改めて感じました。また、余計な動きをする必要はないですが(というかしないに限る)、その一方で効果的なジェスチャーというのがあるわけで、それも積極的に取り入れていかないといけないと思いました。

あと、僕自身もやってしまいがちなこととして、パワーポイントなどを使う場合はスクリーンを見ながら話してしまい、聞いてくれる方の方を見ない、ということがありました。

あくまで目線も声もはオーディエンスに向けて。意識して気をつけたい。

今後、人前で話す機会は増えると思っています。それも今までのような、身内の勉強会ではなく、パブリックな場所で話す機会も増えるはずです(増やさないといけないとも思います)

そうした際に何に気をつければいいのか、あらためて注視点がわかったように思います。知識的には知っていることが多かったですが、出来ていないことだらけでした。また、以前とは僕の方の意識も変わっています。具体的に人前で話すことについてのイメージがありますから、以前なら聞き流すようなことも、「ここも気をつけないと」と思えたのだと感じています。

やらなくなるとすぐにできなりますから、日々、短い時間でもトレーニングを日課に組み込んでいけるようにしていきます。

PS
有料コンテンツなので具体的な内容に触れるのは避けました。
より知りたい方は、倉島さんの新著、


大切な人を一瞬で笑顔に変える人の話し方・気遣い方





をぜひ読んでみてください!

2014年5月13日火曜日

【雑記】目先の売上ためにブランドを毀損してもいいのか?~「東洋経済の本の広告について」から考える~

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GW後半、FacebookやTwitter上に頻繁に流れてきた記事がありました。

2014年5月5日日経新聞2面

慎泰俊さんが書かれた「東洋経済の本の広告について」です。
慎さんの新刊『外資系金融のExcel作成術』の5月5日付日経新聞掲載の広告に関して、版元である東洋経済新報社との間にあったやり取りが書かれていました。


該当記事リンク⇒ 東洋経済の本の広告について

詳細は上記のリンク先を見ていただければわかりますが、新聞広告の内容に問題があり、また今後の自分の事業遂行上にも差しさわりがあることを説明して広告掲載3日前に変更要請を出したが、「期日を過ぎているので難しい」と変更が認められなかった、ということでした。

■多くの人に読んでほしい、という想いは共通する

企業である以上、出版社が売上を求めるのは当然のことです。一方、著者からすれば、仮に書籍で稼ぐことを考えていなかったとしても、せっかく執筆し出版した以上、多くの人に読んでもらいたい。内容に自信があればあるほどそう思うはずです。多くの人が読んでくれるということは売上が上がるということにつながります。ここまでは出版社と著者の利害は一致するはずです。

そのためにはまず、多くの人の目に留まることが必要になります。ですから、多少派手目なタイトルをつけたり、煽り系なキャッチの入った広告を打つことが一概に悪いことだとは思いません。

■ブランドより目先の売上が大事ですか

しかしこうしたことは、両者の合意の上に成り立つものだと思います。今回の件で僕が一番気になったのは次の一文でした。
これが僕の事業遂行上も困ることだと伝えたのに、「申し訳ない」だけ。
著者が、自分のブランドが毀損するかもしれないから変更してほしい、といっているのを断っています。しかも、期日は口実にすぎません。少し業界に詳しい人なら、新聞広告は1日前でも変更が可能な場合がある、ということは知っているはずです。変更要請を検討する気は最初からなかったとしか受け取れません。

出版社にとってのブランドとはなんなのでしょうか。ブランドとは、積み重ねられてきた信用の証です。過去にたくさんの良書を出版してきた、という信用が出版社のブランドを成り立たせています。そして当然、良書を書いてくれた「著者」の存在も大切です。著者への信頼が書籍への信頼につながり、それが積み重なることで出版社のブランドは確立されてきたはずです。

ですから、長い目で見れば、著者のブランドを守ることが出版社の利益につながります。著者のブランドが傷ついてしまえば「そんな著者の本を出している出版社なんだ」ということになり、出版社への信用も低下してしまします。

にもかかわらず、著者の要請を断り、広告掲載を行ったということは、目先の売上を確保できればブランドなどどうなってもいい、と考えているのではないか、としか思えません。

「著者候補はたくさんいる。一人や二人のブランドが傷ついても関係ない。」 と思っているのかもしれません。しかし、これは一人や二人の問題ですむことだと思えません。目先の売上に惑わされ、結局はほとんどの著者に対して同じようなことをするような企業文化・企業風土になっていってしまうであろうことは、容易に想像がつきます。

良書が書ける著者からの信用を失えば、良い本は出版することはできず、結局、読者からの信頼も失います。そうなってから、ブランドを回復しようとしても、それは容易にできることではありません。


■他山の石とせよ

ただ僕は、東洋経済を非難するためにこれを書いているわけではありません。我々自身も同じようなこと、つまり、自分の手で自分が築き上げてきたブランドを壊すようなことをしていないか、振り返って考えるきっかけにすべきだと思ったのです。

目先の売上を、あるいは利益を確保するために、コスト削減を苛烈にすすめて、結果的に自らのブランド力を弱めている例は、たくさんあります。

例えばサービス業にとってのブランドの源泉はまさに「サービス」そのものの中にあります。そしてその多くは「人」によって提供されるものです。しかし、ギリギリまで人件費を削り、そのことで利益を確保してきた企業のブランドがいまどうなっているか。従業員の信頼を失い、事業の遂行に支障をきたす場面も見られます。そしてそのことでお客様の信頼も失い、売上も利益も今まで通りに確保できない状況に追い込まれている、そんな企業がいくつか、目に浮かぶのではないでしょうか。

こうした危険はすべての企業に内在しています。長い間、デフレ下にあった我々は、目先の売上や利益に目を奪われがちです。
しかしそれは企業本来のあるべき姿ではない。長期に渡って事業を継続していくことを大切に考えるなら、目先の売上や利益よりももっと大切に考えなくてはいけないことがあるのだ、と考えることがいま求められています。




外資系金融のExcel作成術: 表の見せ方&財務モデルの組み方

2014年5月1日木曜日

【旅行記】牡鹿半島・旧牡鹿町へ

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ゴールデンウイークの前半を使って、宮城県に行ってきました。
初日は牡鹿半島の先端・鮎川にある「ホテルニューさか井」に泊まり、2日目は仙台市内泊でした。
基本的に遊びに行っただけなのですが、それでも牡鹿半島の先端まで車を走らせたのは一応の理由があります。鮎川の復旧の現状を見たい、と考えていました。

鮎川は、2005年以前は牡鹿町でしたが6町村合併により現在は石巻市に属しています。旧石巻市内の中心地も大変な被害を受けました。その情報は、復旧の状況とあわせて耳に入ってきていました。意識的に情報を取りにいけばネット上でも拾えます。どんな復興支援が行われているかについても情報は手に入っていました。

しかし、旧牡鹿町の情報はまったくといっていいほど入ってきませんでした。
「これは行って見るしかないな」
と思ったのです。また「ホテルニューさか井」は以前の仕事で大変お世話になったにもかかわらず、その後一度も訪れることもせず不義理が続いていたのでいい機会だと思ったのでした。



行って見て驚いたのは、がれきが処理されただけでその後、更地のままなにも手付かずになっている場所がほとんどだったことです。復興どころか復旧も出来ていないと感じました。「復旧から復興へ」的なスローガンも見かけますし、他の地区では確かにそういう側面もあると思いますが、ある意味、こうして取り残されたようか状況におかれている地区もあるのだ、ということを再確認しました。

宮城県で言えば、さまざまな問題をまだまだはらみつつも、気仙沼や石巻(旧石巻市街)などは復興に向けて歩み始めています。しかし、まだまだその段階にも達しない地区もあるのだ、ということも頭に入れておかないといけないと思います。


翌朝、ホテルニューさか井の社長と9年ぶりに会うことができて、2時間ほどお話しさせていただきました。音信不通だった間のことを話しながら、旧牡鹿町の復旧の現状、ホテルの現状を含めてさまざまな話題についても話を伺いました。

僕が診断士の資格を取ったことを知ると、復興関係の助成金の申請で診断士の世話になったこと、その後も引き続きさまざまな形で支援を受けていることなどを話してくれました。

ただ、ちょっと洩らされていたことがあります。不満というより、しょうがないことだし、だからその面では他に支援を頼んでいるよ、というニュアンスでしたけど。 ざっくり言えば「旅行業とか旅館業をわかっている診断士の人っていないよね」ということです。だから、販促(つまりは集客)の支援といってもどこかピントがずれているような気がする、現実、集まらないし、ということでした。

あの業界、際立って特殊なわけではないですが、外から見ているとわからないことがけっこうあります。目立って特殊ではないがゆえにその特殊性があまり意識されない。でもやっぱりその特殊性を理解しないと、どういう形であれ、十全な結果が導き出せないのではないかと思います。

いないとは思いませんが、旅行業とか旅館業をわかっている診断士の人は少ないのだろうな、とは感じていました。だとしたら、そのへんに僕がお役に立てる道があるのかも、と考えています。

社長とは再会を約束してきました。とにかく、視野を広げて、自分が役立てることを模索しながらかかわりを持ち続けていきたいと思います。



ニューさか井から見た朝日







PS
金華山もまったくといっていいほど復旧が進んでいません。神社自体はともかく、参道は手付かずのように見えてしまうほどです。ここは聖地としてはもちろんのこと、鮎川の観光誘致には欠かせない場所です。一刻も早く復旧が進むことを願います。