ハイブリッドコンサルタント

2014年4月20日日曜日

【書評】私が弁護士になるまで/菊間千乃

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私が弁護士になるまで/菊間千乃



この本は2012年のGW頃に読んだのだと思います。先日、菊間さんの講演会を開催させていただき、あらためてこの本を手に取りました。そして、この本を読んでいなければ、僕は診断士試験に受からなかっただろうな、と思いました。

この本の感想は、二次試験が終わってすぐに記事にしたのですが、あらためて振り返って書いてみようと思います、感謝を込めて。


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元フジテレビアナウンサーの菊間千乃さんが、弁護士になるまでのことを綴った本です。
これから診断士1次試験の追い込みが始まる時期に読みました。そして、菊間さんと比べたらなんて自分は甘いんだろう、と痛切に感じました。

もちろん、働きながら合格することはほぼ困難である司法試験と働きながら取ることが前提にある中小企業診断士試験を簡単に比べることは出来ないと思います。でも、それを差し引いても菊間さんが自分を追い込んでいく姿勢が半端なく凄いと感じました。

「必死で勉強するとはこういうことか」
何度もそう思わされました。

実は「必死で勉強した」というリアルな感触を僕はもったことがありません。中学受験は言うに及ばず、高校受験も大学受験も最終的にはそれなりの結果を出しているにもかかわらず、そうした感触は持てませんでした。
試験ではなくても、社会人になってからも
「必死」
という状況を自分で体験してきたという実感はまるでないのです。

「ここまでやらないと受からないのだろうな」

最初はそう思って読んでいました。やっぱり僕には無理なんじゃないかと。でも、この本にこんな記述を見つけました。
彼女の成績優秀な友人(勉強仲間)について触れた部分です。

「聞くと、努力コンプレックスに支配されていたという。やらなきゃいけないと思いながら、長時間の集中力が続かず、勉強ができない。努力が足りないとわかっていてもできない。二日でやる気が切れて、翌日はボーッとしている自分がいる。その自分に嫌気がさし、落ち込むことがあったという。」(P100)

「努力コンプレックス」
この感覚は凄くよくわかります。僕が抱えていたコンプレックスはまさにこれだとい言ってもいい。
当時、僕はまさにこんな状況でした。二日くらい調子よく勉強が進むと翌日はボーッとしてしまっている。そんな自分に嫌気がさし、「これじゃ受かんないよな」思ってしまっていました。

でも、少しだけ救われた部分がありました。
菊間さんの友人(真美さんと言うらしい)は最終的に司法試験に合格しています。
「方法論なんて人それぞれで、要は合格すればいいんじゃない」
ということに気付いたから、ということらしいです。

そうか、そうだよな、と思いました。どんなやり方でも受かればいいんだ、と開き直れた一瞬だったと思います。
もちろん、懸命にやることは大前提です。ある一定の時間以上は勉強に割かなければ合格できないことも事実でしょう。でもそれは必ずしも物量作戦がすべてではありません。勉強時間が長い順に合格するわけではありません。

結局、自分のスタイルを確立したほうがいいわけだし、なにより、自分のスタイルでやらないと意味がない、と思いました。だから、GW明けからの3ヶ月、勉強のやり方を変えました。それも菊間さんのやり方とは全く別な方法でしたが(そもそも働きながら勉強する以上、菊間さんの真似はできない)、自分なりの「必死」ってどんなことだろう、と考えながらやっていました。

結局、大切なことは
「周囲のアドバイスには謙虚に耳を傾け、自分に有用な情報だけを取捨選択し、こうと決めたら後は淡々とこなすだけ」(p101)

1次に合格した後、2次に向かう中で、精神的にかき乱された時期もあるのですが、常にここに立ち戻ろうと思っていました。

以前、偶然耳にした言葉があります。


「間違った勉強法で合格する人はいますが、勉強しないで合格する人はいません」


自分の勉強法が正しいのかどうか悩んで立ち止まっている暇があったら、正しいと信じて、こうと決めたことを淡々とやっていこう。そう覚悟させてもらえる一冊でした。


2014年4月15日火曜日

【勉強会】「取材の学校」を受講しています

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4月6日から「取材の学校」というところに通っています。これで4月5月の日曜日は全部つぶれる予定です(笑)
取材の学校の詳細はこちら⇒『取材の学校HP』



受講を決めた思惑はいくつかあります。書く場所、アウトプット先がある程度確保されているということも魅力ではありました。ただ、一番の理由はそこではありません。「聞く力」をつけたい、もっと正確に言うと「質問力」を身につけたい、というのが直接のきっかけです。個人的には「質問する」ということに苦手意識があります。また、診断士は合格するまでの間、「質問力」について試される機会がなりません。ですから、苦手意識をもったまま、ということになっています。

診断士試験、1次試験では経営に関する幅広い知識を身につけさせられます。2次試験では、ある企業について与件文があり、その現状分析を行い、これからどうすべきかを、1次の知識を前提にまとめていきます。そこでは、分析力や論理思考、文章をまとめる力が必要になりますし、それらを鍛える場でもありました。

もちろんそのがそのまま現場で通用するわけではありませんが、基礎になることは間違いありません。しかし、そこに「聞く力」は入っていません。2次試験で与えられる与件文、本来であればヒアリングなどを通して情報を収集してわかることです。ですが、試験ではそこは飛ばして、すでに情報は集まったという段階から始まります。ペーパー試験である以上、それが当然のことだではありますが、それだけに、「聞く力」は意識して身につけることを考えておかないといけないと思っていました。

また、試験の枠をはずして考えても「質問力」が自分の弱点だという意識は前からありました。「聞き上手」になることがコミュニケーションでは大事だ、ということは数年前から意識してきました。そう教わりましたし、実際の経験でもその通りだと思うことが多々あったのです。ただ、いつも思っていたことは「ふたりで『聞き上手』を意識したら、にらめっこになってしまう」ということでした。

それを打開するのは「質問」だ、ということもわかってはいました。でも、どういう質問がいいのか、ということに対する自分なりの考え方、具体的なやり方は、まったくまとまっていませんでした。

ということを考える中で、この会に出会いました。ですからほぼ即断で(笑)申し込みを決めました。(一応、すぐにで説明会への参加申し込みをしたのですが、その時点で9分9厘、受講を決めてました)一昨日、第2回の講義が終わったところですが、、、

あと4回あるし、その先にももろもろプロジェクトがあるので早計にいうのもなんですが、受講してよかったと思います。ワークを織り交ぜての4時間の講義が、ほぼ長く感じない。こうした感覚は久しく味わってないと思います。

言葉が適切かどうかわかりませんが、「一点突破、全面展開」という感じです、僕にとっては。「聞く(聴く)」ということを突き詰めていくと、いろいろな場面に応用が広がります。自分で出来ていたと思っていたことについても、見直すことが出てくるように感じています。

ということで、この講座が終わるころ、つまり、6月上旬には「ちょっと変わった?」と言われるようになるべく、あと2か月、駆け抜けたいと思っています。どう変わっているかは、こうご期待、というところです(笑)


インタビューの教科書/原正紀